kenjinkai_kaicho

 新年おめでとうございます。
 昨年は、突然二月にロシアによる一方的なウクライナ侵攻が開始され、国連で一四一カ国の反対決議がなされたにもかかわらず、未だに停戦のめどが立っておりません。世界中の多くの人が悲しみ、不安を感じている毎日であります。
 また、新型コロナウイルス感染症拡大は、わが国ではワクチン接種が進められた後もとどまることなく、昨年十一月段階では、専門家により第八波に突入したとの報道が流されました。しかし社会経済活動とのバランスを図る意味でこの冬は三年ぶ
りの行動制限のない年末年始を迎えることになりました。冬場は換気不足になりがちですので、マスク着用・換気を心掛ける等基本的な感染症対策を維持しつつ、可能な社会経済活動の再開を進めることが肝要かと思われます。
 他方、昨年の明るい話題として何と言っても米大リーグでの大谷選手の二刀流の大活躍が挙げられるでしょう。ア・リーグの連続MVPこそ逃したものの、久しぶりに打撃・投手の両部門でトップを争う選手の登場はアメリカ社会の新しい時代を切り開いたとまでの現地の評価を得ているようです。「強いアメリカ」から「多様性のあるアメリカ」へ向かう流れを作っていると。そして彼の純粋に野球に取り組む姿勢・人柄・マナーも米国人から熱烈に愛される理由となっています。日本で活躍した野球選手が本場のアメリカ合衆国でこのように絶大に称賛されることを我々日本人が皆大変誇りに思うことでしょう。
 さらに、サッカー・ワールドカップでの「森保ジャパン」の大健闘も決勝トーナメントでの勝利はかなわなかったものの、コロナ禍で苦しむ日本国民を大いに勇気付けたのではないでしょうか。サッカーでは、ヨーロッパに比べて歴史が浅く、前回のワールドカップでもゴールでの決定力不足が目立ちました。しかし、Jリーグで育った選手がヨーロッパのリーグに移籍して成長したこともあり、昨年はワールドカップ・リーグ予選において強国のドイツ・スペインチームを相手になんら臆することはありませんでした。そしてなんと日本のチームは世界の大方の予想を覆して優勝候補と目されるこれらのチームを撃破したのです。ドイツ・スペインチームのゴール際を、日本選手から放たれた神業にも近い弾丸のようなボールが通過するたび、テレビ観戦していた国民の多くが拍手や「ブラボー」の大声援を送り続け、これまで蓄積されたコロナ禍での閉ざされた生活からのストレスを大いに吹き飛ばすことができたのではないでしょうか。また、競技終了後の敵味方の選手が互いの健闘を称え合う姿にも多くの人が感動したことでしょう。
 コロナ禍が引き続く中で、会員から会員相互の交流の機会を切望する声が届いています。会報による郷土群馬県に関する情報をはじめ高校同窓会活動等の情報を伝達しつつ、会員の小規模の集まり・サークルの活動も重視して徐々に広げて行きたいと思います。そして来年度は会員の皆様が会場に参加する形での総会の開催を何とか実現したいと思います。本年も会員及びご家族の皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

竹内 靖博